本書の内容

スポーツドクターが警鐘を鳴らす!
必要なのは、自己肯定感ではなく、自己○○感。

日本で随一のメンタルトレーニング専門ドクターが伝授する、
近年、日本社会に蔓延する自己肯定感ハラスメントから抜け出し、
自分の心を守る方法をまとめた1冊が登場です。

「自己肯定感」というキーワードが日本社会に浸透し始めてから、
自己肯定感至上主義が蔓延し、
やみくもに「自己肯定感を高めなきゃ」と思い込み、
それが叶わず、苦しんでいる人が急増しています。

自己肯定感中毒に陥り、
まわりの人とのコミュニケーションやSNSなどで、
マウンティングし合う状況になったり、
一方的に誹謗中傷したり、されたり、
何かと正義を振りかざしたり、かざされたりして、
苦しんでいるという現状があります。

メンタル面における社会的な課題の
大きな原因の1つに、
この「自己肯定感至上主義」社会にあると、
著者は訴えます。

もはや、
自己肯定感ハラスメントです。

著者は、
そんな自己肯定感至上主義社会の状況が
日本人のメンタルを壊しかねないと、
メンタルトレーニングドクターとして
警鐘を鳴らしています。

必要なのは、
自己肯定感ではなく、自己存在感。

この2つは、似て非なるものであり、
自分の心身を健康的に保つために重要なキーワードです。

自己肯定感至上主義社会からどう抜け出し、
自己存在感をどう身につけていけばいいのか?

その方法を、スポーツドクターによる
脳科学や心理学の視点から解説した1冊です。




気になる本書の内容

本書の内容は以下のとおりです。

はじめに──「自己肯定感」至上主義社会からの脱出

第1章 「自己肯定感」が私たちを苦しめている
◎「自己肯定感」が私たちに強要していること
◎「自己肯定感を上げるために頑張る」という苦しみ
◎「自己肯定感」がハラスメントを生んでいる
◎SNSでの誹謗中傷の背景にあるもの
◎マウンティングは、自己肯定感維持のため
◎「ただ自分であればいい」という発想
◎自己肯定感に執着しない、マウンティング不要な生き方
◎社会的課題は、自己肯定感への妄信が生み出している
◎世界や人類が「自己肯定感への妄信」の限界に気づき始めている

第2章 なぜ「自己肯定感」にすがるのか?
◎人類が得た「認知的思考」が生んだ欲求
◎認知的思考をさらに強化させる教育システムの弊害
◎「成功体験」という呪縛
◎自分を幸せに導く成功、苦しめる成功
◎「承認欲求」のアリ地獄──飽くなき他者依存への道
◎承認欲求による自己肯定感は、いずれ自己顕示欲に転嫁する!?
◎自己肯定感より自己存在感のほうが生きやすい理由
◎メジャー正義の苦悩
◎マイノリティにおける「自己存在感」デザイン
◎「他人の目」「期待」という檻
◎他人がつくったドラマを演じる自己肯定感なんて偽物
◎必要なのは、自己肯定感より自己存在感
◎優劣と上下の格差──映画「JOKER」からの推察
◎肯定とポジティブ至上主義

第3章 「自己存在感」が人を輝かせる
◎なぜ「自己存在感」より「自己肯定感」が広まってしまったのか?
◎自己肯定感の呪縛に陥っていることに気づいていない
◎「存在」の反対は……ない!
◎自分に〝ある〞を見る
◎「let it be」と「let it go」で生きる
◎「it」が何を指すかで、意味が変わる
◎「信じる」がエネルギーとなる
◎「自分を信じる」を育むコツ
◎ネルソン・マンデラが教えてくれる「自由」
◎「心」という自由こそ、生きるためのエネルギーの源泉
◎自分の価値基準は、どこで、どのように形成されるのか?
◎「自分」という会社の経営をする
◎「後天的スキル」磨きには、終わりはない
◎「後天的スキル」を追いかけるのではなく、「先天的スキル」に気づこう
◎「DX」とともに必要なもの
◎SDGsの実現に必要なのは、「自己肯定感」ではなく「自己存在感」

第4章 どうやって「自己存在感」を持つのか?
◎成功と失敗で考えると、失敗がほとんど!?
◎苦しくなる「夢」、自分らしくいられる「夢」
◎「認知的な脳」の功罪
◎「非認知脳」の役割
◎認知脳と非認知脳を徹底比較
◎「内観」のすすめ
◎「感情」の表現、わかっていますか?
◎「内発的動機づけ」を醸成する──「好き」というエネルギーの源泉
◎「好き」を大切にすると、不機嫌にならない
◎生きる目的は、この問いから始まる
◎「生きる目的」と「生きる意味」の違い
◎「自分を見つめる」習慣
◎世界的なコーチが提唱する「6つのニーズ」からのヒント
◎「どうありたいのか」で生きる
◎自分がしっくりする「Being」
◎非認知脳とサウナやキャンプ
◎己事究明、為人度生
◎1日に8万6400回のチャンスがある──「今に生きる」
◎今〝ここ〞の自分ができることに全力を注ぐ──「〝ここ〟の自分」
◎他者やまわりではなく、自分に意識を向ける──「自分の心を自ら守る」
◎「今ここ自分」で生きると、思わぬギフトがやってくる
◎非認知性を育むトレーニング
◎【事例1】クラシック演奏家
◎【事例2】保険会社のトップ営業マン
◎【事例3】オリンピックを目指すアスリート
◎【事例4】ホワイト企業経営にシフトした企業
◎【事例5】ノーマライゼーションによる社会づくり
◎【事例6】ユース世代の保護者へのアプローチ
◎【事例7】高校生のための企業を巻き込む取り組み
◎【事例8】小学生のための大学ごきげん学部
◎【事例9】パラリンピアンの葛藤

第5章 生育歴が大きく影響する
◎指示」の声かけの功と罪
◎「支援」の声かけ── 自己存在感を育む声かけとは?
◎一緒に会話・対話して、体感しながら気づかせる
◎「成功依存型の子育て」から「成熟を重んじる子育て」へ
◎「一生懸命を楽しむ」ことができるか?
◎「遊び感覚」が質を高める
◎自己存在感を育む試み
◎「褒める」は、なぜ自己存在感を育まないのか?
◎自己存在感を育む、最強の声かけ
◎「褒める」と「感謝」の大きな違い
◎「応援」と「期待」を混同してはいけない
◎今からでも誰でも大丈夫!

終章 「あとがき」に代えて、本書のまとめ
◎認知的思考の「自己肯定感」、非認知的思考の「自己存在感」
◎認知的思考の社会だからこそ、非認知的思考を意識しよう
◎認知的思考のキーワード、非認知的思考のキーワード
◎セルフで自己存在感を育む練習

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著者プロフィール

辻秀一(つじ・しゅういち)

スポーツドクター。産業医。株式会社エミネクロス代表取締役。
1961年東京都生まれ。北海道大学医学部卒業。慶應義塾大学スポーツ医学研究センターでスポーツ医学を学ぶ。1999年、QOL向上のための活動実践の場として、株式会社エミネクロスを設立。応用スポーツ心理学をベースに、個人や組織の活動やパフォーマンスを最適・最大化する心の状態「Flow」を生み出すため、独自理論「辻メソッド」で非認知スキルのメンタルトレーニングを展開。子どものごきげんマインドを育む「ごきげん授業」を日本のトップアスリートと展開する「Dialogue Sports研究所」の代表理事を務める。著書に『スラムダンク勝利学』『ゾーンに入る技術』『禅脳思考』『自分を「ごきげん」にする方法』他多数。

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