このページに来ていただき、ありがとうございます。
あなたのお子さんは何歳ですか?
0歳? 幼児? 小学生? 中学生? 高校生ですか?
本書の主たるターゲットは、0〜18歳までのお子さんをもつ方です。
私は本書の著者、諏訪東京理科大学教授の篠原菊紀と申します。
日夜、私たち人間の「脳」について研究しています。
以前、長年の研究結果をもとに、
『勉強にハマる脳の作り方』(フォレスト出版)という本を出版しました。
おかげさまで多くの方から反響をいただき、ベストセラーとなりました。
そのせいか講演をするたびに、
お子さんをもつ親御さんたちからこう質問される機会が増えました。
「うちの子が、全然勉強しないんです……」
「うちの子は、どうすれば勉強するようになるでしょうか?」
「どうすれば、うちの子は集中力がつくでしょうか?」
「記憶力をつけさせる方法は?」
「志望校に合格させたいのですが……、どうすればいいでしょうか?」
「うちの子がほかの子より勉強ができないんです……」
なぜ子どもは勉強をしないのでしょうか?
その答えは簡単です。
人間の脳は、残念ながら、「気がついたら」勉強をはじめてしまっている、
「自然に」勉強をしてしまう、というようにはできていないからです。
呼吸、給水、食事のように自動的に欲求が起こり、
それを自動的にしてしまうようにはできていません。
人の脳にとって、勉強は、
いまだ不自然極まりない行為の1つなのです。
こう言うと、がっかりされてしまうでしょうか?
いえ、ちょっと待ってください。
そうであっても、子どもの脳を、
「自然に勉強してしまう」方向に導くことはできます。
たとえばゲーム好きの子が、ついゲームをしてしまうように。
テレビ好きの子が、ついテレビを見てしまうように。
ケータイ好きの子が、ついケータイを使ってしまうように。
私は、多チャンネル近赤外線分光法(NIRS)という機械を使い、
年中脳活動を調べています。
パチンコ、ゲーム、ミクシー、ツイッターなどなど、
いわゆるハマりやすい行為での脳活動も調べています。
そこで浮かび上がってくる「ハマりの仕組み」、
つまり、「夢中になる仕組み」を利用すれば、
ゲームや遊びやSNSについハマってしまうように、
子どもが勉強を好きになり、自分から机に向かいだすように、
その確率を高めることはできます。
実は、「子どもが勉強をする」ようになることは、
子どもの脳の問題ではありません。
子どもの脳と親の脳の「間(あいだ)」の出来事なのです。
残念ながら、親自身が、子どもの脳が
勉強に夢中になるのを邪魔している場合もあるのです。
わが子が勉強好きになるようにしようとしているのに、
かえってわが子を勉強から遠ざけてしまっていることもあるのです。
この本では、「脳科学」や「臨床心理学」の知識を活用し、
親子の「間」を操作し、親が邪魔することなく、
わが子が勉強に夢中になることをめざします。
「子どもに勉強してもらいたい!」
「自分の子どもをほかの子より劣らせたくない!」
「集中力をつけてあげたい!」
「記憶力をつけてあげたい!」
「テストの点数を上げさせてあげたい!」
「志望校に合格させてあげたい!」
などお考えの方には、きっと役に立つはずです。
まえがき
プロローグ うちの子はどうしたら勉強するようになるの?
第1章 わが子がゲームみたいに勉強に夢中になる!
〜脳が勉強にハマる仕組み
第2章 わが子が勉強せずにはいられなくなる!
〜知っておきたい 子どもの「脳のクセ」
第3章 わが子の「集中力」「やる気」をアップさせる!
〜脳科学と臨床心理学でわかった!「集中力」と「やる気」のつくり方
第4章 わが子の「記憶力」をアップさせる!
〜脳科学でここまでわかった!強い「記憶」のつくり方
第5章 わが子が「目標達成」しだす!
〜脳科学でわかる成功する「未来の記憶」のつくり方&「勝負力」の鍛え方
あとがき
※本書は、2010 年1月 に小社より刊行された『子供が勉強にハマる脳の作り方』を改題および最新データにもとづき加筆・再編集したものです。
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※立読み版ファイルはサイト上で公開するものであり、冊子などをお送りするものではございません。
篠原菊紀(しのはら・きくのり)
諏訪東京理科大学共通教育センター教授(脳科学、応用健康科学)。学生相談室長。東京理科大総合研究機構併任教授。東京大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程等を経て、現職。
多チャンネル近赤外線分光法(NIRS)を使って、「学習している時」「遊んでいる時」「運動している時」など日常的な脳活動を調べている。
NHK「テストの花道」「クローズアップ現代」「夏休み子ども科学電話相談」、日テレ「所さんの目がテン!」、TBS「はなまるマーケット」、フジテレビ「とくダネ!脳活ジョニー」、SBC「3時は!ららら♪」「ラジオJ」、「進研ゼミ」、「月刊ポピー」など、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞などでの実験、解説多数。
アミューズメント産業、教育産業、観光産業、自動車産業などとの共同研究多数。
ベストセラー『勉強にハマる脳の作り方』(フォレスト出版)、『男の子の脳を伸ばすのは、どんな親?』(宝島社)、『頭がいい子を育てる 8つのあそびと5つの習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『脳は、あなたにウソをつく』(KAWADE夢新書)、『「しなやか脳」でストレスを消す技術』(幻冬舎)など著書、監修多数。
オフィシャルホームページ「はげひげ」の脳的メモ
http://higeoyaji.at.webry.info/
脳年齢推定の出来る携帯サイト「しのはら式脳が良くなる研究所」
http://nouken.net/